2018/日本・フランス/カラー/110分
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木々が青々と茂る夏。紀行文を執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)は、奈良・吉野にある山深い神秘的な森に通訳兼アシスタントの花(美波)とやってきた。
その森で、猟犬のコウと静かに暮らす智(永瀬正敏)は、木々を切り、森の自然を守っている山守だ。智はある日、鋭い感覚を持つ女・アキ(夏木マリ)から、明日は森の守り神である春日神社へお参りに行くように、と告げられる。
翌朝、ジャンヌと花は春日神社で智と出会い、花は「この村に昔から伝わる薬狩りの話を聞いて、やってきました。"ビジョン"と呼ばれる薬草を探しています」と話す。ジャンヌは「人類のあらゆる精神的な苦痛を取り去ることができる」と説明するが、智は「聞いたことがない」という。
ジャンヌは智の家の離れに泊めてもらえることになり、ほどなく出会ったアキからは「あんただったんだね」と言われる。アキは、この森に誰かがやってくることを前もって知っていたのだ。さらに「最近、森がおかしい。1000年に1度の時が迫っている」と言う。アキは"ビジョン"についても、何か知っているという口ぶりだった。
数日過ごすうちに言葉や文化の壁を越えて、心を通わせるジャンヌと智。身も心も距離を近づける二人の前から、突如としてアキは姿を消した。ほどなくして、ジャンヌも仕事のために帰国することに。別れ際、智に言う。「まもなく、"ビジョン"は現れる」。
季節は流れ、山が茜色に染まる秋。ジャンヌは智の家に戻ってくると、智は、山で出会った謎の青年・鈴(岩田剛典)と仲睦まじく生活をしていた。ジャンヌは、智や鈴に昔、知っていた男の姿を重ねるようになる。猟師だった岳(森山未來)だ。その岳と、老猟師・源(田中泯)には悲しい過去があった......。そんな中、"ビジョン"は生まれようとしていた。
ジャンヌがこの地を訪れた本当の理由は何か? 山とともに生きる智が見た未来(ビジョン)とは?
監督・脚本 | 河瀨直美 |
撮影 | 百々新 |
照明 | 太田康裕 |
録音 | Roman Dymny 森英司 |
美術 | 塩川節子 |
編集 | Francois Gedigier 渋谷陽一 |
サウンドデザイン | Roman Dymny |
サウンドミキサー | Niels Barletta |
ヘアメイク | 吉野節子 Céline Planchenault |
スタイリスト | 望月恵 |
VFXスーパーバイザー | 小坂一順 |
VFXディレクター | 白石哲也 |
制作担当・助監督 | 松村隆司 |
ジュリエット・ビノシュ 永瀬正敏
岩田剛典 美波 森山未來 コウ 白川和子 ジジ・ぶぅ
田中泯(特別出演) / 夏木マリ
製作:LDH JAPAN SLOT MACHINE 組画
配給:LDH PICTURES